自分を責め続けてきた
あなたへ

またできなかった。また逃げた。
——そうやって自分を責め続けてきた、
その日々を、ここで一度だけ、止めたい。

この記事を読んでほしい人 自分を責める癖があり、何度も自己嫌悪に戻ってしまう人

世間では、自分に厳しい人ほど伸びると言われる。
反省しろ。甘えるな。できない自分を許すな。
厳しく責めることが、誠実さの証なのだと。
——僕は、そう思わない。

むしろ、逆だ。責めれば責めるほど、人は変われなくなっていく。
責め続けた人が最後に辿り着く場所は、成長じゃない。消耗だ。

またできなかった。また逃げた。また自分との約束を破った。そうやって毎晩、布団の中で自分に石を投げてきたあなたなら、本当はもう気づいているはずだ。
その石は、誰が投げるより深く刺さる。そして、どれだけ刺さっても、明日を変えてはくれなかった。

一番きつい言葉は、いつも自分の声

「自分はダメだ」
「どうせまた続かない」
「こんな自分が、心底嫌いだ」
「何をやっても中途半端」

ひとつでも心当たりがあるなら、少しだけ聞いてほしい。責めるためじゃなく、ほどくために。

その言葉、他人に言われたことは一度もないはずだ。
全部、自分が自分に向けて言ってきた言葉。世界中であなたに一番厳しいのは、上司でも、親でも、SNSの誰かでもなく、あなた自身。

そして、自分の声は外のどんな声より深く刺さる。耳を塞いでも、聞こえてしまうから。
家に帰っても、布団に入っても、休みの日でも、この声だけは追いかけてくる。逃げ場のない場所で、毎日ひとりきりの裁判が開かれている。

責めることは、努力じゃない

責めると、一瞬だけ「ちゃんと反省した」気になれる。
痛みを感じた分だけ、自分はまだまともだと思えて、前に進んだような錯覚が残る。

でも、思い出してほしい。自分を強く責めた夜の、次の朝のことを。
あなたの行動は、本当に変わったか?

変わらない。心が弱るだけ。
弱った心は、また楽な方へ流れる。
スマホを開く。夜更かしをする。先延ばしにする。
そしてまた、責める。

このループの出口は、「もっと強く責める」の先にはない。十年責め続けても、出口だけは現れない。責めることと、変わることは、別の行為だから。

だから、言い切る。責めることは、努力じゃない。
努力した気分になれる、一番手軽な逃げ場だ。

きつい言い方になった。でも、あなたを責めたくて言ってるんじゃない。僕自身が、何年もこの逃げ場に住んでいたから言っている。
自分との約束を破っては責めて、責めたことで「向き合った気」になって、また破る。その繰り返しで、何年も同じ場所に立っていた。正直に言えば、僕も今、この癖と完全に縁が切れたわけじゃない。まだ途中だ。それでも、責める以外のやり方を覚えてから、止まっていた日々は確かに動き出した。

「責めない」は「見ない」じゃない

じゃあ、責めるのをやめて、自分を甘やかせばいいのか。
——違う。ここを混同すると、今度は別の苦しさが始まる。

「自分を責めないで」という優しい言葉は、気を抜くとすぐ「自分を見ないで」にすり替わる。励ます側に悪気はない。でも、見ることまで一緒に手放したら、明日もまた同じ朝に戻るだけ。

何をしてしまったのか。
なぜ、同じことを繰り返してしまうのか。
その奥で、本当は何がそんなに苦しいのか。

ここから目を逸らしたままでは、どれだけ自分に優しい言葉をかけても、苦しさの根は残り続ける。
必要なのは、罰でも放置でもない。責めずに「見る」こと。甘やかすことと向き合うことは、別物だ。

イメージは、自分の裁判官を辞めて、自分の観察者になること。
「またやったダメな自分」ではなく、「またやってしまうほど、何かが苦しい自分」として見る。同じ一日でも、この見方ひとつで景色は変わり始める。

裁くためじゃなく、戻るために見る

RE:STARTで最初にやるのは、前向きになることでも、新しい目標を掲げることでもない。
一度立ち止まって、今の自分をそのまま見ること。

点数はつけない。合格も不合格もない。
ただ、「今の自分はここにいる」という現在地を、静かに確かめるだけ。

長く自分を責めてきた人ほど、これが怖い。見れば見るほど、責める材料が増える気がするから。
でも、責めずに見たとき、そこにいるのはダメな自分じゃない。ずっと声を聴いてもらえないまま、苦しさだけを抱えてきた自分だ。

見えたところからしか、人は戻れない。

その責めの奥で、何が痛かったのか

あなたは、どんな瞬間に自分を責める?
その時、本当は何が苦しかった?

責める言葉の奥には、必ず先に痛みがある。順番はいつだって、痛みが先。
だから今日は、一行だけ書いてみてほしい。「また失敗した」で終わらせず、「本当は何が苦しかったのか」まで書き直してみる。たった一行でも、それはあなたが自分の声を聴き直す、最初の一歩になる。大きな決意より、その一行のほうが、ずっと遠くまで連れていってくれる。

責めるのをやめても、
あなたは堕ちない。

何年も続けてきた癖が、明日ふっと消えるとは言わない。
それでも、責める代わりに「見る」という道を知った今日から、あのループは少しずつ緩み始める。——ここから、もう一度。今度は、自分の声と一緒に。

— Next Step

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人生は、何度でも始め直せる。

読んで気づいたことを、自分の言葉にする場所があります。
誰かに相談する前に、まず自分の声を聴く。それだけでいい。