布団の中で既読を待っているその夜、
あなたが見ているのは本当に相手だろうか。
相手が冷たい。連絡をくれない。あの態度が許せない。
相手がわかってくれない。こんなに尽くしているのに、ちっとも届かない。
相手が愛してくれない。私のことなんて、どうでもいいんだ。
——相手が、変わってくれない。何度言っても、結局いつも同じだ。
その怒りも、その寂しさも、本物だ。否定するつもりはまったくない。
——ただ、相手をいくら睨んでも苦しさが終わらないなら、一度だけ、自分の内側にも目を向けてみてほしい。責めるんじゃない。僕がそうだったから言っている。
普段は隠している感情ほど、恋愛では強く出る
どうして連絡くれないんだろう、という不安。
私だけが好きなんじゃないか、という寂しさ。
あの人と話してた、というだけで胸が焼けるような嫉妬。
どうしてわかってくれないの、と込み上げる怒り。
ここまでしたんだから返してほしい、という期待。
この人がいないと自分が保てない、という依存。
——そしてその一番奥にある、いつか見捨てられるんじゃないか、という古い怖さ。
仕事でも友達の前でも、あなたはこんな感情を見せずに生きているはずだ。
——なのに恋愛になると、普段は奥にしまっている感情が、なぜか一気に表に出てくる。それくらい、好きな人の前は無防備になる。
——目の前の相手と向き合っているつもりなのに、ふと出てくるのは、ずっと昔に置き去りにした自分の傷だったりする。今の相手に、過去の誰かを重ねてしまっている。
相手の顔だけが変わって、苦しさが同じなら
先に言っておく。相手の言動が本当にひどくて苦しい時もある。傷つけられているなら、それは相手の問題だ。線を引いていい。離れていい。
——傷つけてくる相手にしがみつき続けることまで、愛だとは僕は言わない。我慢を愛と呼ばないでほしい。
ここから先は、それとは別の話だ。
——付き合う相手は変わったのに、毎回どこかで同じ苦しさが出てくる。最初は優しかったのに、いつも同じ場所で同じ涙を流している。
——そうやって似た恋愛を何度も繰り返しているなら、相手の中ではなく、自分の中にあるパターンを一度だけ見てみる価値がある。
相手の顔ぶれが変わっても、湧き上がってくる感情がいつも同じなら、
——その苦しさの源は、目の前の相手だけにあるんじゃない。世間は「いい人を選べば幸せになれる」と言う。でも、選ぶ自分の側が変わらなければ、相手だけ取り替えても同じ場所に戻ってくる。
——正直に言う。僕も昔は、満たされない寂しさを相手で埋めようとして、求めては失ってを繰り返していた。相手を責めるためじゃない。同じ穴から抜けるために、見るんだ。
その感情の奥に、何が隠れているか
なぜ、たった数時間返信がないだけで、こんなに不安になるのか。
なぜ、相手にここまで求めて、求めた分だけ重いと言われてしまうのか。
なぜ、本当はこうしてほしいのに、肝心の本音だけは言えないのか。
——なぜ、離れていく人ほど、追いかけずにいられないのか。
その「なぜ」を一段だけ降りていくと、
——子どもの頃に十分に満たされなかった気持ちや、ずっと飲み込んできた本音が、静かに隠れていることがある。あなたが弱いんじゃない。ただ、見ないようにしてきただけだ。
だから恋愛は、相性や駆け引きの話だけじゃ終わらない。
——普段は鍵をかけている、自分でも触れたくない深い部分へ、まっすぐ入っていく入口でもある。恋愛が苦しい人ほど、本当は自分のことを知る入口に立っている。
相手を変えようとするのを、一度やめる
RE:STARTでは、恋愛を相性や運命だけで片づけない。あの人とは縁がなかった、で終わらせない。
その一回の縁を、自分を知るための時間に変える。
恋愛を通して見つめ直すのは、相手のことじゃない。
——自分が何を怖がっているのか、本当は何を求めているのか、どんなふうにしか人を愛せないのか。そこを見つめ直す。これは断言する。相手を変えるより、自分の愛し方を知るほうが、ずっと自由になる。
相手は、あなたを苦しめる敵じゃない。
——でも、あなたの欠けを全部埋めてくれる神でもない。神を求めた瞬間から、その恋は依存に変わる。
——相手はただ、あなたがずっと見ないふりをしてきた本音を、映してくれる鏡の役割を担っていることがある。鏡を割っても、映っていたものは消えない。相手を変えようとするのを一度やめて、映っている自分のほうに戻る。
その感情は、本当は何をわかってほしがっているか
あなたは恋愛になると、いつもどんな自分が出てきますか。不安、嫉妬、依存——いちばん繰り返す感情はどれですか。
そしてその感情は、相手にではなく、本当はあなた自身に、何をわかってほしがっているのでしょう。
その答えを、相手に言わせようとしなくていい。
——「寂しかったんだね」と、まずあなた自身が、その感情の声を聞いてあげる。相手に求める前に、自分が自分の味方になる。そこから恋愛は、少しずつ変わっていく。
恋愛が苦しいのは、
あなたがそれだけ深く、誰かを求められる人だからだ。
その力は、誰かにしがみつくためじゃなく、自分を生きるために使える。すぐには変わらない。何度も同じ場所で躓くだろう。僕もまだ途中だ。
——それでも、相手の返信を待つその手で、今日は一度だけ、自分の声を聞いてみてほしい。相手の前で消えていたあなたが、ゆっくり戻ってくる。
恋愛で映った本音を、言葉にしてみる
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恋愛の話も、誰にも言えなかったことも、責められずに話せる時間として使ってください。